ピザ協議会はこのほど、2023年度ピザマーケット調査結果をとりまとめて公表しました。
外部専門調査機関に委託して、ピザ協議会会員調査票回収とりまとめ、並びにその他市場調査を経て報告を受けたものです。それによりますと、2023年度のピザ推定末端売上高は、3,237.5億円(前年度3,278.9億円)となりました。
対前年比98.7%と若干減少しましたが、前年実績に次ぐ、調査史上2番目の市場規模となっています。
ピザマーケット調査は、30年前のピザ協議会設立以来、毎年継続して実施しているもので、同数値は、2021年度に初めて3,000億円を突破して3,163.6億円となり、2022年度も3,278.9億円と更新。そして、2023年度は3,237.5億円と推移しています。
ちなみに、30年前の調査では1,770億円(1993年度)。30年で実に1.8倍を超える成長を遂げています。
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ピザマーケット調査は、ピザ協議会が㈱クロス・マーケティングに調査・分析を委託し、正会員メーカーはじめピザメーカーに調査票回答を依頼して、同回答の集計からピザの末端売上高(消費者がピザに支払った額)を推計。また、ピザ宅配店、ピザ専門店、外食チェーン等によるピザの末端売上高は、外部資料に基づいて推計し、さらに、同数値からメーカー製品由来によるピザ売上高とみられるものを差し引いた数値を加算してマーケット全体の数値を算出しています。
調査内訳を見ると、2023年度の会員メーカー出荷額は前年比103.2%と増加しました。これは、2015年度から9年連続の増加です。
2023年度は市販用が前年実績を上回る成長でしたが、業務用が減少に転じています。市販用対業務用の比率は、91.6%対8.4%(前年90.6%対9.4%)でした。
チルドピザは引き続き増加しましたが、冷凍ピザは、前年の増加傾向から減少に転じました。クラストは前年より減少しました。
メーカー製品由来の推計末端売上高(正会員と正会員以外のメーカーの出荷額から推計)は、1,614.0億円(前年1,556.3億円)で、前年比103.7%となりました【A】。
「ピザ宅配店及び専門店、通販業者、イタリアンレストラン及びファミリーレストラン」の推計ピザ売上高は、店舗数が増えたことにより増加していますが、メーカー製品由来推計値との重複分を引いた、同推計ピザ売上高は、1,623.5億円【B】(前年1,722.6億円)、前年比94.2%となりました。
前年比で大きく減少した数値となっていますが、「コロナ禍前」の2019年度実績1497.7億円を上回る数値であり、コロナ禍を経てピザ全体の需要の高まりが感じられる結果となっています。
メーカー製品由来ピザ売上高【A】とピザ宅配・専門店、外食店等ピザ売上高【B】を合算した3,237.5億円をピザ推定末端売上高としています。